イソフラボンにコラーゲン、タンパク質、アミノ酸…「お肌に良い」とされる成分は多くありますが、その中でも特に、女性らしく美しいお肌に必要な「3大美肌成分」があることをご存知でしょうか?
「3大美肌成分」は、ヒアルロン酸・コラーゲン・エラスチンと呼ばれる成分です。「成分の名前は聞いたことがあるけれど、実際の働きって良くわからない…」という方もいらっしゃるのでは?
今回の美肌ブログは3大美白成分に関するはなしをご紹介したいと思います。
ヒアルロン酸の働きって?
ヒアルロン酸はもともと人体にある成分で、その作用の特徴の一つに「保水力」があります。身体の60%が水であることから、ヒアルロン酸は美肌には欠かせない存在なのです。さらに細胞の隙間にヒアルロン酸は存在しているので、肌を外敵から守る役目も担っています。
その他にも、老眼や眼精疲労の緩和や、更年期障害の改善、体内細胞の活性化などの作用もあるため、美肌作りだけではなく、健康作りにも役立ち成分なのです。
コラーゲンの働きって?
先ほどご紹介した「ヒアルロン酸」と密接につながっているのが、この「コラーゲン」。ヒアルロン酸の保水力のお話は前述しましたが、実はヒアルロン酸の保水力は、コラーゲンがないと発揮されないのです。
つまり、お肌に充分なヒアルロン酸があり、水分を与えても、コラーゲンが不足している状態では、いつまでたってもお肌は潤わないのです。
「ヒアルロン酸の化粧品を使って、水分補給に気を付けているのに、いつまでも乾燥肌が改善しない…」という方、もしかしたらコラーゲンが不足しているのかもしれません。
エラスチンの働きって?
エラスチンは、真皮にある、弾力性のある繊維で、その特徴から「弾性繊維」とも呼ばれています。エラスチンは、先ほどご紹介した「コラーゲン」を支え、弾力性やはりのあるお肌をつくりだしています。
エラスチンが不足すると、コラーゲンは支えを失ってしまうため、お肌にしわが生じやすくなってしまうのです。
今回は3大美容成分である「ヒアルロン酸」「コラーゲン」「エラスチン」の働きをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?それぞれの成分は互いに関係しあって美肌をつくっているので、バランス良く摂取して美しいお肌を目指しましょう。
話題のヒト幹細胞
再生医療の発展もあり、ヒト幹細胞コスメが、ここ数年話題になっています。
「幹細胞」とは、自分とまったく同じ能力を持った細胞に分裂することができる能力(自己複製能)と、もう一つは、自分の体を作るさまざまな細胞を作り出す能力(分化能)をもつ細胞のことです。
幹細胞の中でもヒト幹細胞がおすすめ
幹細胞の種類は大きく分けて3つあり、ヒト由来・植物由来・動物由来です。
ヒト幹細胞:ヒト由来の幹細胞。
医療や美容において頻繁に使われるのは、ヒトの皮下脂肪から採取した脂肪由来の幹細胞。医療機関では、ヒトの脂肪組織から幹細胞を分離して培養して数千万個から1億個に増やして、体に戻す治療が行われています。
幹細胞を培養する際の“上澄み液”(培養液)には、多くの成長因子を含む百十種類の活性物質が含まれており、その培養液を化粧品の材料ととして使用します。
人間の細胞の表面にはその特定の機能をスタートさせる “レセプター”というカギ穴のようなものがあり、ヒト幹細胞培養液には、その穴に合致するカギになる成分(成長因子や活性物質)が豊富に含まれ、細胞が活性化し、最も効果が期待できると考えられています。
植物幹細胞:植物における幹細胞は、栄養成分が豊富で、細胞分裂が活性化している場所である、種子の中の胚や根の先端、茎の付け根といった植物の成長に重要な部位に存在し、様々な細胞に分化させる能力(多能性)を持っています。
しかしながら、植物幹細胞にはヒト幹細胞のように鍵と鍵穴のような仕組みがないため、効果も限定的であると考えられています。抗酸化力・保湿力は期待でき、動物由来の成分が苦手な方には、おすすめです。
動物幹細胞: ヒトの皮膚幹細胞と構造が似ているといわれる羊やブタ、馬といった動物の胎盤から採取された幹細胞が用いられることが多い。ヒトの皮膚に塗布して細胞の活性化が期待できると言われていますが、アレルギーを発症するリスクも否定できず、安全性の面からも国内ではまだ流通していません。
①「ヒト脂肪由来」がおすすめ
スキンケア目的で幹細胞コスメを用いる場合も、幅広い効果が期待できるのは「ヒト脂肪由来の幹細胞」だと言われています。
多岐にわたる細胞を活性化させる脂肪由来の幹細胞は、再生医療でも頻繁に活用されます。同様に、ヒト幹細胞コスメとしてその培養液を活用する場合も、その成長因子にもっとも汎用性があると考えられます。
②最新の技術は三次元培養法
幹細胞が持つ成長因子をより多く培養液に分泌させるには、培養中の細胞に“身体の中のトラブルに近い刺激”を与える必要があります。
最適な酸素や温度、湿度などのベストな環境下において生体内で起こりうる刺激を模倣した振動・刺激を与えることで、幹細胞から効率よく有用成分を分泌することができるのです。細胞の培養条件も幹細胞の有効な効果を引き出すためには重要なのです。(ニッチの重要性)
一般的な製造過程では平面上(2次元)で刺激を与えることが多いのですが、幹細胞がもともと血液中で受ける刺激を、ローリングボトル式の培養容器を使用して再現し、3次元で刺激を与えるという最新手法で培養させることで、より豊富な成長因子を含むと考えられます。
③幹細胞コスメは、原液美容液がおすすめ
ヒト幹細胞コスメを含めて、原液美容液はおすすめです。
原液で使用することで、ヒト幹細胞培養液の性能をよりダイレクトに届けることができます。また、複数の成分を配合した美容液を使用したときに、肌の状態が良くなっても、悪くなっても、どの成分が影響を及ぼしたのかがわかりません。その成分のみの効果を期待して使う原液美容液であれば、その成分が自分の肌に合っているかを知ることができます。また、成分が絞られているので、肌の刺激リスクが小さく肌の弱い方にもおすすめできます。
■年齢・肌タイプごとのおすすめや使用法は?
・35歳以上、特に40~50代の方はぜひ取り入れて
老化は20代から始まっています。20代だから大丈夫だと思って、スキンケアを怠ったり、紫外線対策もせず、ストレスの多い生活を送っていると、肌の老化がどんどんエスカレートしていきます。肌の老化の8割は紫外線によるものとされています。20代から積極的に幹細胞のコスメを使う必要はありませんが、特に、紫外線を多く浴びる環境下で生活されている方は、20代からでも早すぎることはありません。
そして、さらに30代半ば以降は、老化により細胞分裂の速度が落ち、ターンオーバーにも時間がかかり、古く、硬くなった角質が残ってしまいます。ゴワついたお肌になったり、コラーゲンなどを生成しにくくなることから、たるみのお悩みも出てしまうという状態に。
ヒト幹細胞コスメは、サイトカインや成長因子を与えることで皮膚の細胞の活性化をサポートできる可能性があるので、お肌の曲がり角を感じたらすぐに取り入れることをおすすめします。
・年代や肌タイプで種類を使い分けるべき?
ヒト脂肪由来の幹細胞コスメは、塗ることで肌の細胞を活性化させるは働きが期待できるので、年齢や肌質によって使い分ける必要はありません。
・ヒト幹細胞コスメと組み合わせて使うスキンケアは?
・代謝をスピードアップしたい!…「ビタミンB」系コスメやサプリと一緒に。
お肌が以前よりゴワついているのは、新陳代謝が落ちているサイン。肌の表層にある古い角質層や老廃物が溜まっている状態です。
ヒト幹細胞コスメで細胞を活性化させながら、内側からも新しい皮膚を作り変えるのに役立つ栄養素、ビタミンB系を積極的に投入して、肌の新陳代謝をあげましましょう。
食べ物で摂取するならば、豚・鶏・牛レバー(B2)や、かつお・まぐろ(B6)など。
・肌の新陳代謝をあげてシミやくすみが消えればいいのに…「ビタミンC」系コスメやサプリと一緒に。
紫外線によるシミ・ソバカスが目立つ場合は、高い抗酸化作用があり、コラーゲンの増殖をあげる効果が期待できるビタミンCの原液美容液やサプリメントなどを組み合わせて使用してみましょう。
食べ物で摂取するならば、柑橘系のくだものやキウイフルーツ、ピーマンなど。
・ヒト幹細胞コスメと一緒に使ってはいけない化粧品は?
一緒に使ってはいけない化粧品は特にありません。
細胞の老化は20代からすでに始まっています。細胞を活性化させて健康的な肌の寿命を伸ばすことを目指して、日々のマストケアにヒト幹細胞コスメを取り入れてみましょう。
■医療的には万能とも言われるヒト幹細胞の効果
身体の各臓器それぞれに幹細胞があり、老化とともにそれらの機能が低下することで各臓器が健康に維持できなくなり、疾患につながると考えられています。
しかし、 “再生医療”におけるヒト幹細胞の研究は進んでおり、ヒトの幹細胞そのものを移植することで病気になってしまった臓器を再生、修復できる技術が年々進歩しています。
再生医療においては、骨髄由来や脂肪由来の幹細胞を自分の体から採取、培養して、数千万個から1億個まで増やし、注射や点滴で体に戻します。特に脂肪由来の幹細胞は採取が簡単で安全性も高く、その効果は多岐に渡るために、再生医療の分野では注目されています。
■ヒト幹細胞コスメのスキンケア効果
赤ちゃんがシミ1つない透き通った肌なのに対し、老化すると肌にシミやシワ、クスミが出たり、肌にたるみが出てきます。これは、肌の幹細胞の数が減り、細胞を再生・修復・増殖させる働きが衰えてくるから。
しかし、細胞を活性化させるヒト幹細胞由来の成分を与えることで幹細胞の働きを助け、ターンオーバーのスピードも回復できることがわかってきたのです。
ヒト幹細胞培養液には、様々な種類のサイトカイン(細胞を活性化する物質)やグロースファクター(成長因子。細胞の増殖や分化を促進する物質)が溶け出し、豊富に含まれている点が他のコスメとの大きな違いです。これらがたっぷりと含まれた培養液を塗ることで、皮膚組織の主要構成成分であるヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンを作り出すおおもとである線維芽細胞に働きかけ、皮膚を張りと弾力性をあげる効果が期待できます。また、角質細胞を活性化させ、肌のターンオーバーを促し、肌の生まれ変わりを活性化させる可能性があるのです。
さらに、ヒト幹細胞コスメには、発毛・増毛促進効果なども期待されています。
美肌を目指すためにはインナーケアが大切
美肌を目指すためにはスキンケアを見直すだけでなく、いつも摂取している食べ物の内容を見直してインナーケアをすることも大切です。
ここでいうインナーケアとは、身体の内側からケアすることで、結果的に「肌のターンオーバー」を正常化させて美肌を目指すことができます。
ターンオーバーについて、全国健康保険協会では以下のように説明しています。
ターンオーバーが正常に働いているうちは、常に新鮮な肌をキープできるので、美肌に近づくのはもちろん、皮膚トラブルも起こりにくくなります。
ところが、何らかの理由でターンオーバーが乱れると、剥がれ落ちずに残った古い角質がだんだん堆積してしまいます。
古い角質は毛穴つまりやざらつきの原因となるため、放置するとニキビや肌荒れ、吹き出物などに悩まされやすくなります。
ターンオーバーを正常化して美肌を目指すためには、毛細血管から十分な栄養素と酸素を供給する必要があるため、食べ物から栄養補給するなどのインナーケアが不可欠となります。
美肌を目指すための栄養素と食べ物
食生活が乱れると、栄養素のバランスが崩れるため、肌の状態が悪化する原因となります。
では、美肌を保つためにはどのような栄養素を食べ物から摂取すればよいのでしょうか?
ここでは、美肌づくりに欠かせない主な栄養素の種類と、それぞれの栄養素を補うために積極的に摂取したい食べ物をご紹介します
タンパク質
タンパク質は、肌だけでなく、臓器や髪、爪、体内のホルモンや酵素、免疫物質などを作るために必要な三大栄養素のひとつです。[注2]
タンパク質はさまざまな食べ物に含まれていますが、アミノ酸の構成によって体内での利用率が異なるため、できるだけタンパク質の含有量が多く、かつ利用率の高い食べ物を選ぶことが大切です。
具体的には、卵類や各種肉類、豆類などが挙げられます。その他、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品にも含まれます。
ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜、目の正常な機能を維持するのに必要と言われており、レバーやうなぎ、焼き海苔、大葉、人参のほか、チーズや卵にも含まれています。
ビタミンB群
ビタミンB群は血液などの体液に溶け込む水溶性ビタミンの一種です。[注4]
ビタミンB群には複数の種類がありますが、中でも美肌づくりに役立つのはビタミンB2とB6の2つで、肌荒れ予防に役立ちます。
ビタミンB2は豚・鶏・牛のレバーやうなぎ、納豆などに、ビタミンB6はかつお、まぐろ、牛レバー、さんま、バナナなどの食べ物に含まれています。
ビタミンC
ビタミンCはタンパク質の代謝に関与する水溶性ビタミンの一種です。[注5]
肌のハリ、ツヤの源であるコラーゲンの生合成に必要な成分でもあるため、美肌づくりに欠かせない栄養素とされています。
ビタミンCはピーマンやキウイ、ブロッコリー、イチゴ、芽キャベツなどの食べ物に多く含まれています。
ビタミンE
ビタミンEは抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンの一種です。[注6]
肌老化の原因となる活性酸素の生成を抑制し、美肌へと導く作用があると言われています。
ビタミンEは、ほうれん草やブロッコリー、キウイ、トマトといった食べ物のほか、ひまわり油や紅花油などのオイルにも含まれています。
亜鉛などのミネラル
ミネラルにはさまざまな種類がありますが、特に皮膚トラブルを予防する亜鉛や[注2]、タンパク質合成に関わるマグネシウム[注7]は美肌づくりに役立つ栄養素として知られています。
亜鉛は牡蠣や赤身肉、エビ・カニなどの甲殻類、卵黄、チーズなどの食べ物に、マグネシウムはアーモンドやほうれん草、枝豆、じゃがいも、バナナなどの食べ物に含まれています。
なお、ミネラルは相互に作用するはたらきがあるため、なるべく多種多様なミネラルをバランスよく補うことが大切です。
食物繊維
便秘が続くと腸内環境が悪化し、肌荒れやにきびの原因となるため、美肌のために意識的に摂取したい成分です。
必須脂肪酸
必須脂肪酸は、三大栄養素のひとつである脂質を構成する脂肪酸のうち、体内で合成できない脂肪酸のことです。
特にオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸は欠乏すると皮膚トラブルを引き起こす原因となるため、食べ物からの経口摂取が推奨されています。
オメガ6脂肪酸は大豆油やコーン油などのオイルに、オメガ3脂肪酸は、魚介類を中心とする食べ物のほか、亜麻仁油、エゴマ油などに含まれています。
ただし、脂質を過剰摂取すると健康に悪影響を及ぼすおそれがあるため、良質な脂質を摂取することが大切です。
食べ物で不足しがちな栄養素はサプリメントでも
美肌づくりに役立つ栄養素は食べ物から摂取するのが理想ですが、すべての栄養素をバランスよく摂取する食事を用意するのは手間と時間がかかります。
そのため、食べ物だけでは不足しがちな栄養素を補給したい時は、サプリメントを利用するのもひとつの方法です。
サプリメントなら毎日の食事にプラスするだけで、足りない栄養素を手軽に補給することができます。
ただし、栄養素の中には過剰摂取すると人体に悪影響を及ぼすものもあります。
たとえばビタミンEのような脂溶性ビタミンは、文字通り水に溶けない性質を持っているため、余った分は体内に蓄積されます。
食べ物として摂取することによる危険や害はないと言われていますが、サプリメントで高用量摂取すると、ケガを負った時に血が止まりにくくなったり、脳内の重篤な出血のリスクを増大させたりする可能性があると言われています。[注6]
美肌づくりを目的としてサプリメントを服用する際は、服用量や正しい飲み方をしっかり守ることを心がけましょう。
また、サプリメントがあるからと言って、普段の食生活をおろそかにしていいというわけではありません。
前述した通り、栄養素摂取の基本は食事ですので、あくまでサプリメントは食べ物で足りない分をカバーする補助的なものと考えておきましょう。